おしらせ
逢坂保育園の休園を撤回へ大津市に署名提出
11月11日(月)に「大津市の保育を充実する会」の「逢坂保育園の休園を撤回し早急に保育士確保を行うことを求める要望書」署名、5073筆(内、オンライン署名1274筆)を大津市長あて(対応 大津市秘書課)提出しました。
わずか1カ月足らずの期間に多くの市民が署名をしてくださいました。私たち平和と市民自治の会でも、3回の街頭署名などで約400筆ちかく集めました。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
待機児童184名(隠れも合わせれば516名)と全国最多を記録した中で、公立の3歳未満児専門の逢坂保育園(70名定員)を休園(実質廃園)にするという矛盾に満ちた大津市の政策は、理解しがたいものです。「休園しないで」との要望が市民の声であることは明確です。
大津市は、休園を取り消し70名定員まで受け入れられるように充実すべきです。それが待機児童解消と保育の質の向上のカギです。
- 平和と市民自治 NO.33 2024年10月29日より
- 〔1面〕
市立逢坂保育園休園は待機児童解消に逆行
公的保育の拡充を
〈8月議会での成果〉
●「災害関連死審査会」設置へ
●非正規公務員の雇止めに歯止め
-憲法を生かし主体性ある自治体行政を-- 皆様、会ニュース33号をお届けします。
8月大津市議会は、決算審査もあり10月16日に閉会しました。今回も多くの方に議会で傍聴、またネット視聴をしていただき大変力になりました。ありがとうございました。
9月6日(金)には、市立逢坂保育園の休園問題など4項目について市の対応を追及しました。そのなかでは、非正規雇用公務員である会計年度任用職員の雇止めにつながる「3年公募」を廃止に向けて検討すること、大津市で未設置の災害関連死審査会を設置に向けて検討していくこと、また保育園業務支援システムにおける個人情報の取り扱いについて改善をしていくとの答弁を得ました。災害対策など市民生活の一定の改善が図られる成果がえられました。(後段で詳報)
議会質問の内、一番位置付けたのは逢坂保育園の休園問題です。大津市は、当該保育園の職員や保護者、地元自治連合会にも事前に一切知らせず、「決定事項」として7月末に「休園」を通知しました。(3面参照)
大津市は、今年度待機児童全国最多の184人(隠れも含めれば516人)となりました。その95%が3歳未満児であり、来年度以降も保育ニーズが高まるとしながら、3歳未満児(乳児)専門の逢坂保育園を休園(事実上の廃園)とするという甚だしい論理矛盾の政策を打ち出したのです。これに対し、休園でなく定員まで受け入れられるよう求める質問と追及を行いました。
8月議会での質問・追及
①逢坂保育園は休園でなく定員まで受け入れられるように拡充を追及
市の突然の決定に合理性がないことを追及し、逢坂保育園を休園にせず、定員まで受け入れられる保育園にするべきと求めました。特に、乳幼児専門保育園として長く伝統をもち、一人一人の発達に合わせた保育をしていることを「非効率」としていることは間違いであることを追及。答弁では「非効率」とは現状の保育を批判的にとらえていないとの弁明はしたものの、この言葉は撤回しないと極めて頑なな姿勢でした。
②個人情報保護へきちんとした保護者同意を追及 一部改善へ
保育園で使われている保育業務支援システムでは、子どもの個人情報が企業のクラウドサーバに蓄積され利活用されますが、そのデータ収集の同意は、保護者がアプリをダウンロードすることをもって同意としています。個人情報保護の観点から、保護者同意がきちんとなされていない点、データ削除や消去の検証が実際上ない点について追及。この問題は議会では私がおそらく初めて。保護者への説明文の新たな配布や他都市事例の照会などの答弁がありました。
③非正規公務員の継続採用回数上限の撤廃へ検討開始!
非正規雇用の公務員である会計年度任用職員は今や市役所職員の4割以上を占めます。不安定な身分で、しかも継続して採用する期間が3年(専門職は5年)と制限され、雇止めにつながる制度です。これについて、雇用継続を可能とする継続採用回数上限の撤廃について、「検討」との答弁を引き出しました。これは、人事院規則の改訂や総務省の通知をテコにしたものですが、昨年来、計3回の私の質問での追及の成果であると考えます。もちろん、これで会計年度任用職員の年度ごとの採用や不安定性がなくなるわけではないので、今後も地位の安定と生活できる賃金にしていくことをめざして追及します。
④「災害関連死審査会」の設置へ検討開始!
災害関連死は避難生活の疲労やストレスなどが影響して亡くなり、災害が原因と認められた事例を指します。この審査会で認定されて初めて弔慰金等の支援が受けられます。国は2019年に自治体が条例で審査会の設置を定めることを努力義務としましたが、大津市では設置されていませんでした。その中で、大津市議会で取り上げるのは私が初めてであり、「(設置の方向で)検討」との答弁で大きな成果でした。
※質疑の全文は当会ホームページに掲載しております。
なお、公式記録ではありませんのでご了承ください。
〔3面〕
シリーズ とことん憲法生かす市政を その32
ありえない!
待機児童全国最多なのに保育園を休園!?
逢坂保育園休園は公的保育解体への道
~待遇改善による保育士大幅増で、
定員まで受け入れを~
大津市は、7月下旬に3歳未満(乳児)保育専門の逢坂保育園を来年度から休園にすることを、決定事項として園長会や保護者に通知しました。
大津市の今年の待機児童は全国最多で、95%が3歳未満児です。3歳未満児の受け入れを増やすことが必要なのに、その3歳未満児専門の保育園を休園にする理解しがたい方針です。
▶まともな説明もできない提案
逢坂保育園は、保育士が確保されておらず70名定員のうち17名しか受け入れができていません。市は、8名の保育士一人当たり児童の数が他園に比して少ないため、それを「非効率な配置」と断定し、他園への再配置で受け入れ児童を増やすと説明。40人が受け入れ可能になると示しましたが、その根拠は8人がすべて配置基準5:1である1、2歳児を担当すれば40人というのみで、逢坂保育園の在園児17名も含まれており、本当に増やせるかシミュレーションも何もしていない机上の空論でした。このように、担当事務方もまともに説明もできないまま提案された極めて拙速でずさんな政策なのです。
また、市は休園と言いながら、「現時点で再開園の見通しはない」(8.5京都新聞)と事実上の廃園であることを示しています。本来なら、市議会に議案として同意を求めなければならない問題なのです
▶事前相談なし、子どもの利益も顧みず
第一に、当該の逢坂保育園の保育士をはじめとする職員や保護者に対しての打診や相談もなく、決定事項としていきなり通知。地元の自治連合会にも説明なしでした。この保育園には、服薬が必要な子どもも手厚い保育を受けており、その保育を信頼して預けている保護者の納得も地元の理解も得られていません。
第二に、最も影響を受ける当事者である子どもへの視点が欠けています。子どもにとっての転園は大人の引っ越しと同じくらいのストレスがかかります。乳児保育の時期は特別な配慮のもと丁寧な保育が必要で、児童福祉法や保育所保育指針の「子どもの最善の利益を図る」ことすら考えられていません。
第三に、保育士一人当たりの児童が少ないことを「非効率」として、事実上、「配置基準」に基づく配置を否定していることです。人間を「数」としてしか見ない人権感覚のない施策です。
逢坂保育園では、離乳食期から幼児食にかけて食の発達に応じて12種類のスプーンを用意し、子ども一人ひとりに合わせて保育をしています。これは乳児専門の逢坂保育園ならではの保育実践で、公立・民間問わず他の保育園が目指すべき乳児保育の基準ともいうべきものです。休園はこうした実践の継承を困難にします。
総じて、越・前市長時代からの公立保育園つぶしと株式会社保育園に保育を丸投げしていく保育政策が底流にあると思います。これが進めば、公的保育の解体へと進む危険性があります。
▶定員まで受け入れる充実を
私(中川)は、今議会の一般質問で休園問題をとりあげ、休園にせず、むしろ充実させることで待機児童解消に寄与すると追及しました。70名定員まで受け入れられるようにすれば、差し引き53名の純増となります。どちらが合理的か、一目瞭然ではないでしょうか。9月26日の市議会本会議では、「再考を求める決議」を共産党と共同提案・説明し、他の一人会派も賛成討論をしましたが、少数否決でした。
子どもの最善の利益を最優先にすることが、自治体の保育実施責任なのです。休園でなく公立保育園を充実してこそ、子育て世代が望むまちづくりであるはずです。
●関係する憲法の条項●
憲法第11条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
憲法第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
憲法第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
憲法第27条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
- 皆様、会ニュース33号をお届けします。
逢坂保育園の休園やめて
待機児童全国最多で休園はありえません!
▶▶大至急 署名にご協力ください! (10月中)
大津市は7月下旬、乳児保育を行っている逢坂保育園を来年度から休園にすることを「決定」し、園長会や保護者に通知しました。
大津市の今年の待機児童数は184名、隠れ待機児童を含めると516名で全国最多です。その95%が3歳未満児であり、来年度以降も保育ニーズが高まることが確実なのに、3歳未満児専門の保育園を休園(事実上の廃止)とすることは、理解できない決定です。保育を保障する市の責任を放棄するもので、決して許されません。休園の撤回と保育士の拡充を求める署名にご協力をお願いします。
突然の決定・通知 保護者にも相談なく、納得もなし
突然の休園決定は、保育園職員や保護者にさえ事前に何の相談もなく行われ、決定事項として通知されました。説明会では「これは決定です。変わることはありません」との姿勢に終始。保護者からは「一人一人に合わせた保育が安心感につながっていた。もっと通わせたかった」「休園の決定はあまりにも急。保護者や園児をないがしろにされていると感じる」と憤りの声があがっています。
当事者である子どもへの配慮なし
休園により0~1歳の園児7名が転園を余儀なくされます。園児にとって転園は大人の引っ越しと同じくらいのストレスがかかります。乳児保育の時期は特別な配慮のもと丁寧な保育が必要です。「子どもの最善の利益」(児童福祉法)すら考慮されていないことになります。
保育は「効率」で測れない
保育士を増やして公立園の定員割れ解消を!
市は保育士1人あたりの児童が少ないことを「非効率」であるとして休園の理由としています。しかし、待機児童問題の根本原因は、公立保育園の大幅定員割れにあります。公立保育園は保育士不足のため定員の6割しか児童の受け入れができていないのです。
待機児童解消には保育士の労働条件を改善し保育士を増やすことが不可欠です。逢坂保育園は休園ではなく存続して70名定員一杯まで受け入れ可能にすることでこそ、乳児保育の実践を他園にも生かし、保育の向上と待機児童解消を進めることができるのです。
▶署名用紙(PDF)のダウンロード →こちら
▶チラシ(PDF)のダウンロード →こちら
【追記 11/12】
11月11日(月)に「大津市の保育を充実する会」の「逢坂保育園の休園を撤回し早急に保育士確保を行うことを求める要望書」署名、5073筆(内、オンライン署名1274筆)を大津市長あて提出しました。 わずか1カ月足らずの期間に多くの市民が署名をしてくださいました。私たち平和と市民自治の会でも、3回の街頭署名などで約400筆ちかく集めました。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。署名活動は終了します。
【2024年8月議会】
9月6日 中川てつやの一般質問 以下のとおり行いました
9月6日(金)、私の一般質問が終わりました。質問の際には、直接議場に来場されて、またはオンラインで傍聴された方、ありがとうございました。いつもながら、質問に勇気を与えて頂き感謝いたします。
1.逢坂保育園休園問題について
公立の逢坂保育園(3歳未満児専門 70名定員で17名の受け入れ)を休園にして、保育士8名を他の園に再配置し、児童受け入れ枠を増やすという市のとんでもない政策。
184人の待機児童(隠れを含めれば516名)の95%が未満児なのに未満児専門の公立保育園をつぶして、民間の小規模保育園2園を設置するという論理矛盾の政策。本質は、前市長の公立保育園つぶし、保育は株式会社にまかせるという案の踏襲だと思っています。これは認められません。
質問では、市当局の突然の決定に合理性がないことを一定追及できました。特に、乳幼児専門保育園として長く伝統をもち、12本のスプーンを取りそろえるなど一人一人の発達に合わせた保育をしていることを「非効率」としていることは間違いであることは明確にできたと思います。答弁でも「非効率」とはけっして現状の保育を批判的にとらえていないとの弁明もありましたが、「非効率」とは現状を否定的にとらえる際の言葉であり、この言葉は撤回しないと極めて頑なな姿勢でした。このほかにも、当局答弁は様々な矛盾をかかえていますし、休園は最悪の手段との私の認識に変わりありません。
2.保育園業務支援システムにおける個人情報の取り扱いについて
大津市の保育園では、両備システムズの「HOICT」を使っていますが、個人情報保護の観点から、保護者同意がきちんとなされていない点、データ削除や消去で検証が実際上ない点について追及しました。この問題は、議会では私がおそらく初めて。保護者への説明文の新たな配布や他都市事例の照会などの答弁がありましたが、今後も追及する課題です。
3.会計年度任用職員の公募廃止について
会計年度任用職員の3年や5年での公募をやめさせ、雇用を継続させることについて、「検討」との答弁を引き出しました。これは、人事院規則の改訂や総務省の通知をテコにしたものですが、昨年来、これで計3回の私の質問で追及がなければ、大津市はスルーしているはず。追及の成果であることは間違いありません。もちろん、これで会計年度任用職員の年度ごとの採用や不安定性がなくなるわけではないので、今後も地位の安定と生活できる賃金にしていくことをめざして追及します。
4.災害関連死審査会の設置について
市議会で取り上げるのは私が初めてです。「(設置の方向で)検討」との答弁でした。一日も早く設置させていきたいと思います。
→ 質疑全文 PDF
大津市議会 議会中継システムで録画配信されています
→ 9月6日 一般質問 中川てつや 録画配信
※掲載の質疑は公式記録ではありませんので、ご承知ください
平和と市民自治のまち大津をともにつくる会/
中川てつや 事務所
〒520-0046 大津市長等二丁目8番2号
連絡先 中川てつや 090-7090-6579
〈長等商店街 フレンドマートはす向かい3軒目 いわみ果物店右隣り〉
京阪 びわ湖浜大津駅 徒歩8分 JR大津駅 徒歩13分
駐車場はありません。ナカマチパーキングや日赤向いのコインパーキングなどをご利用ください。
子どもや子育て世代、高齢者に優しい大津市をつくる署名
大津市長 佐藤 健司 様
給料や年金は上がらない中で、物価高騰がコロナ禍で痛めつけられた生活苦に、追い打ちをかけています。自治体の本来の役割は市民生活の維持・改善をはかってゆくことです。今だからこそ、子どもや子育て世代の方、高齢者の生活を直接支援する大津市独自の施策の実施が必要です。
以下の点を要請します。
要請項目
1. 学校給食費を無料化すること
2. 中学卒業時までの医療費を無料化すること
3. 大津市独自の大学生向け給付型奨学金を創設すること
4. 高齢者医療費自己負担に対する補助制度を創設すること
5. 大津市内の交通機関の高齢者交通費補助制度を創設すること
大津市民病院を大津市直営に戻し、医療を充実させる署名
大津市長 佐藤 健司 様
新型コロナウィルス感染症の大流行は、大津市民のみならず、全国民の健康を直撃し、死に至る患者を多く生み出しました。大津市においても、多くの患者さんが入院できず、自宅療養や宿泊施設での療養を強いられました。
その中で、感染症拡大時などに公立病院の果たす役割の重要性が改めて認識されました。
しかし、大津市民病院では今、出産ができなくなるなど、医療体制は十分とは言えません。これは、公立病院の大津市民病院を2017年4月に、独立行政法人化(実質民営化)し、利益優先の病院に変えてしまったからです。それ以降、大津市直営の市民病院のときは起きなかった医療危機が2度も起きています。
今後、新たな感染症等が発生しても、大津市民が安心して医療を受けられるようにするには、大津市民病院を名前のとおり大津市直営の市民病院に戻すことが必要です。また、少子化の時代にあっては、安心してお産ができ、新生児医療もできる病院が必要です。
以下要請します。
1.大津市民病院を地方独立行政法人から大津市直営に戻すこと。
2.大津市民病院で、分娩の再開や外科部門の維持存続など、地域医療の中核として質量と もに高い医療を提供できるようにすること。
署名用紙のダウンロード(PDF)は↓からどうぞ