会の紹介
平和と市民自治のまち大津をともにつくる会 へようこそ
みなさん こんにちは。代表の中川てつやです。
私は、大津市役所で38年間在職していましたが、ここ10年ほどの間に本当に自治体行政が「市民に冷たくなってきている」と感じていました。そして、それは大津市だけではありません。全国の自治体で職員が市民に冷たく対応しているからでもありません。
考えてみると、政府がすすめる政策がそうなっているのです。国民健康保険や介護保険の制度改悪で保険料は上がり続け、保育園、病院、公営企業をはじめとした民営化、支所や公民館の統廃合と指定管理制度での実質民営化の推進・・・。本来、一人でも対象者がいると採算を考えることなく、人権保障の観点から手をさしのべるのが公共の役割だと思いますが、それが今では「対費用効果」の名の下に、採算の取れない事業はしない、対象がいても少なければ廃止、という流れになっています。これはまさに公的責任の放棄だと考えます。
加えて、20年前と比べて全国の自治体職員は50万人減らされています。これは現在の沖縄県を除く近畿、中国、四国、九州の全自治体職員と同数です。毎日残業に追われ、市民ための施策を考える余裕もない。また、多くの自治体の職員の3分の1は非正規職員です。これでは災害時の対応もままなりません。
こうした事態に、自治体として、あるいは市町村長がものを言わなくなり、ついにその政策を積極的に進める市町村長が残念ながら多くなりました。議会もそうです。自治体や職員は、必然的に住民の立場に立って考えることがなくなります。
私は、こうした事態はおかしいと思い、憲法を生かす市政を実現するため、略称「平和と市民自治の会」を立ち上げました。
現行憲法は、9条で戦争を放棄したうえで、第8章で地方自治原則を取り入れています。この趣旨は戦前の戦争遂行が中央集権国家体制の下で行われた反省から、戦争をさせないための憲法保障として徹底した地方自治を保障したものです。その規定により、住民の「平和のうちに生存する権利」を保障する義務を自治体は負っています。この権利保障のために必要かつ可能なすべての活動はすべて「自治事務」であり、自治体としては、市民生活に重大な影響(支障・障害)が出る事態はすべて最優先に取り組むべき政策課題であると考えます。
また、憲法に保障された生存権などの権利は、政府の政策に対抗し、またその政策を制約することができるということを意味すると考えています。たとえ形式的には合法な手続きに則って立法機関や行政機関が決定を行ったとしても、国民の権利を侵害することは許されません。それが憲法上の権利であるということの意味でなのです。市民は自治体住民であると同時に政府の主権者でもあります。それゆえ政府の政策の失敗の最終負担者でもあります。だからこそ、政府の政策も自治体の課題となりえると考えます。
あるべき自治体像は、憲法の要請する三大原理を自治体において実現する行政をめざす自治体です。市民の権利が守られていないのに「国の定めた法律通りにやっておりなんら問題はない」と平然と答える行政を、市民の痛みが分かる行政に変えることです。
国民主権と平和的生存権に基づき、必然的に自治体行政の中心に人間の共生をめざす地域社会計画がおかれ高齢者、女性、子ども、障害者の暮らしをまもる政策が都市計画も含め優先的に実行される自治体をめざします。
たとえ、政府の政策・制度が不十分でも、1960~70年代には公害や乳幼児検診などの福祉、都市景観、情報公開などで国より先んじて先進的政策を自治体は行なってきました。確かに社会情勢や財政的な違いはありますが、社会の情勢に対応し政府の政策が不合理であればそれらに抗し、いち早く条例等で対応できる自治体をめざすことが必要です。
議会もそうです。市民の目から見れば、議会での大会派有利の慣行や市民の請願権をないがしろにした運営は、市民の声の市政への反映を遮断するものです。また議員報酬削減や問題のある政務活動費廃止も、本来議員から出て来ていいはずですが、その声はありません。
私は、憲法に規定された三大原則に基づく各条項を大津市において実現し、あわせて既成政党のしがらみや長年の市民不在の議会の慣行を打破し、議会も市民目線で変えていきたいと考えています。
ぜひ、ご支援、ご協力をお願いします。ともに市民の手で変えていきましょう。
平和と市民自治のまち大津をともにつくる会 代表 中川てつや